漫画「逃げ恥」2巻で考える「プロの独身」と契約結婚と恋愛感情

逃げるは恥だが役に立つ(2) (Kissコミックス)

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漫画「逃げるは恥だが役に立つ2巻」ネタバレと感想と考察

契約結婚を題材にした人気漫画「逃げるは恥だが役に立つ2巻」のネタバレと感想と考察をまとめました。

今回のテーマは

  1. プロの独身
  2. 契約結婚
  3. 恋愛感情

の3本です。

生々しい女の残り香に妄想が止まらない平匡

同僚が家を訪問するだけでなく、宿泊していくという過酷なミッションをやり遂げた新米仮面夫婦の平匡とみくりは、平穏な日常を取り戻したはずだった。
しかし、平匡の心中は穏やかでない。

みくりが平匡のベッドで一晩寝た後、平匡が眠ろうとするとそこには、明らかにピンク色なみくりの残り香が。
みくりの生々しい「女の香り」に妄想をかきたてられてしまった平匡は、まともにみくりの顔を見ることもできない。
経験値の少ない高齢童貞の妄想力は、行き場をなくして迷走する。

正月に一緒に帰省してから、平匡は心の中がザワついていた。
このやり場のない気持ちを「部下にあらぬ妄想をする上司」と同じだとして、平匡は疑似恋愛を楽しむつもりでいれば良いと自分を納得させる。

風見が語る「新しいお仕事と働き方」のカタチ

一方、みくりは炊飯器を買いに行った帰りに風見と出会う。
並んで歩きながら、これからの仕事と働き方についてまじめに議論する二人。
風見は「ものすごく狭い世界で商売をすること」の可能性を提示する。
「顔が見える、手が届く、責任がとれる範囲での小さな商売。稼ぐんじゃなく生活できればそれでいい幹事の。対価はお金じゃなくてもいいとか」
話は意外にも盛り上がる。

夕食の時、平匡に昼間に風見と会った話をするが、興味なさそうに途中で遮られてしまう。
炊飯器を買って初めて作った炊き込みご飯に対して、感想を言ってくれなかったことが少しさみしかったみくりであった。

恋愛経験値ゼロであることに気がついた平匡

自室に戻った平匡は、頭を抱えていた。
経験値も余裕もない自分に「疑似恋愛を楽しむ」ことなどできるはずもないことに、今更気がついたのだ。
今まで好意を持ってそれが一度でも叶えられたことがあるか?
自分に問いかけた平匡の答えは「いいえ」だった。

みくりはお風呂で、風間とした話を思い返す。
狭い世界の仕事。
ハローワークや求人情報には載っていない人と人とのつながりで成り立つ何か、自分の役に立つ何か。
お金を稼ぐためではない、好意でつながっている仕事。生活をするための仕事。
みくりの答えのない模索は続く。

恋愛レベルゼロの勇者に疑似恋愛は不可能だ

契約結婚の経済的、生活的利便性や役得ばかりに気を取られ、平匡は「年頃の女性と同じ部屋で共同生活する」という、これまで未体験のミッションに自分が挑もうとしていることを失念していた。
36年間、女性と縁がなかった平匡は、圧倒的に経験値が足りない。こと、女性とのコミュニケーションや交際に関しては、旅に出たばかりの勇者と同じレベルだろう。
これまでは、一緒に暮らしていただけだったみくりとの、準直接的な肉体的接触が、ベッドの中で起こってしまった。
平匡にとってこれまでのみくりは、家事代行の延長線上にいる「同居人」でしかなかった。それが、みくりの生々しい「女の残り香」を体感したことで、「自分は生身の女性と暮らしている」という実感を得てしまった。
それでも、「疑似恋愛を楽しめば良い」と高をくくっていた平匡だが、考えが甘かった。
疑似○○というのは、本物の○○を知っている、経験していなければ、本当の意味で再現できるものではない。
故に、恋愛レベル0で恋愛経験なしのニセ勇者・平匡が疑似恋愛などできるはずもないのだ。
京大出身の秀才にも、こればかりは太刀打ちできない難問だった。

おそらく、平匡自身、かつて「恋のまねごと」のような経験はあっただろうが、それが実ることはなかった。女性に対しての経験不足は、いつまでも払拭されることなく、嫌いな食べ物をいつまでも食べられない子供のように、36歳の高齢童貞としてできあがってしまった。

これは、現代では特異な話ではなく、リアル平匡は意外と多くその辺りをウロウロしている。
草食男子を通り越して、絶食男子にレベルアップした現代男子達は、そうして「彼女いない歴」の記録を更新していくのだ。

【参考記事】【クロ現プラス】「逃げ恥」といきなり結婚から考える若者の「恋愛と結婚」の今

お仕事漫画としての「逃げ恥」

この物語は、ラブコメではあるが、お仕事マンガとしての側面も持ち合わせている。
高学歴ながら正社員になれず、派遣切りにもあって無職というみくりは、「人に必要とされるお仕事」を求めて、迷走中である。
風見に言われた「狭い世界での仕事」に興味を持ったみくり。
彼女自身が選んだ「契約結婚の妻という仕事」は、、まさに狭い世界での仕事と言えるだろう。
この仕事は「大金を稼いで裕福になる」ための仕事ではなく、「契約者の喜びと利便のために働き、生活を維持するための仕事」であるとも言える。
いわば、フリーランスの個人事業と一緒で、正社員のような安定性とは皆無だが、契約者との信頼関係が強ければ強いほど、「生きていくための安定と平穏」を得ることは可能だろう。

平匡が語る「プロの独身」とは?

システムエンジニアの平匡は、仕事の山場を迎え、ろくに帰れない日々が続いていた。
一時帰宅して仮眠をとった平匡をみくりがやさしく起こす。
極限状態の中で優しくされることで「簡単に好きになってしまう」と危機感を覚える平匡。
しかし、彼は自分が「プロの独身」であると自覚していた。
プロの独身は「簡単に女性を好きにならず、発展しないし、させない」という存在らしい。
平匡は、そのプロ中のプロなのだという。

契約結婚における「恋愛感情」

契約結婚において、恋愛感情は御法度だろう。
お互いに好きになってしまえば、それは通常の婚姻であり、契約結婚の意味がない。
二人の関係はあくまでも雇用主と従業員であり、ドライな関係性が必要なのだ。

そんな中、風見に、平匡とみくりが仮面夫婦であることがばれてしまった。
しかも、それが自分の「理想」だという。

風見のことをみくりに告げられないみくり、対するみくりは、生活の中での平匡の無意識の優しさに対して次第に強い好意を抱いていく。
それは「平匡が好き」という愛情へと深化していく。

平匡は問題を解決するべく、一人、風見との話し合いに挑む。
一方、みくりは放置していた虫歯が悪化し、高額の医療費が必要に。
そんな中、平匡との極秘会談を行った風見が、みくりに「みくりさんをシェアする話」があると告げてしまう。

一緒に生活する相手に愛情を持つのは自然の流れ

契約結婚に伴う同居は、恋愛関係がないという意味では、他人が一つ屋根の下で暮らす「シェアハウス」と同じかもしれないが、男女が雇用関係にあるという点で、大きく異なる。
従業員である契約妻は、雇用主である契約夫に対して、支払われる給与の分については献身的に業務として尽くす必要がある。

雇用関係が明白であれば、「仕事とそれ以外」の部分居ついてはっきりと分けることができるが、ここに「愛情」が絡んでくるとややこしい。

相手に愛情があれば、優しくしてしまうのが人間である。
愛情の作用によって、給料以上の仕事、もしくは無給での奉仕をしてしまっては、雇用関係は成り立たない。それはもう、単なる「同棲」である。

平匡もみくりも、契約結婚生活に慣れ、お互いをさらに深く知ることにより、相手に対する恋慕の情を抱きつつある。
「一番好きなのは平匡さんですけどね」
と思い切って言ってしまうみくりの心は「従業員としての好意」を飛び越えて、その先に向かおうとしている。

★3巻につづく

結婚したい人も悩んでいる人も読むとためになる本

逃げ恥で結婚とは何かを考えるコラム連載中

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