「2番目の男」登場で新たな事実が判明!筒井哲也の漫画「マンホール」<上巻>ネタバレ10〜12話 浮かび上がる犯罪の裏に潜む闇

漫画マンホール上巻

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マンホール<上>第10話「遭遇」

井上に施設に踏み込まれ、逃げるようにマンホールの中をさまよっていた全裸の男が地上に這いだしたのは、堀川の死亡から2日経過した12月9日の午後3時だった。
その1時間後、自転車で通りかかった女子中学生が、ふたの開いたマンホールにひっかかり転倒、そこで全裸の男に遭遇する。
全裸の男を「本気の変態」と勘違いした女子中学生は、こっそり逃げだそうとするが男に見つかり、追いかけられたので自転車とバックを捨てて走り去った。
男は彼女を追いかける。
女子中学生は自宅に入って鍵をかけたが、窓の施錠がしておらず、男が室内に入って来ようとする。

第10話考察

ついに、全裸の男が地上に這いでた。
男は、「施設」に潜入した井上に対して襲いかかるでもなく、息を殺して暗闇に身を潜め、マンホールと伝って逃げてきた。
その点から考えて、フィラリアに感染して片目を失い、脳の視床下部にも損傷はあるはずだが、「基本的な思考力と行動力」は失っていないものと思われる。
たまたま、通りかかってマンホールにひっかかった女子中学生は不運としか言いようがないが、彼女を追いかけた男の行動は何が目的なのかが定かではない。
男は何事か言葉をつぶやきながら彼女に近づいていくことから、何らかのメッセージ、意図があるのは確かだと考えられる。

マンホール<上>第11話「二番目の男」

室内に進入した全裸の男に対して、勇敢にも女子中学生が立ち向かう。手あたり次第、手につくもので男の頭を殴りつけ、男は頭から血を流し、前のめりにつっぷした。そして「ごめんなさい」とはっきりと謝罪の言葉を発した。
男の傍らには、男が持ってきたのだろう。汚れた女子中学生のバックが置かれていた。

滝本が堀川晴生の証言を捜査員に聞かせる。
晴生は、水野を信じた訳ではなく、ただ息子による暴力と絶望の日々から逃げ出したく、彼をやっかいばらいしようとしただけだと答えた。

溝口たちは、反抗にクロロフォルムが使用されていることから、犯人は医療従事者や医師ではないと判断。
犯人は、クロロフォルムと酸素ボンベ、鍵かわりの知恵の輪を組み合わせて時限装置を作り、一定の期間、「施設」に監禁したターゲットが行動を起こせないような仕組みを構築していた。
県警から入電が入り、堀川と同じ片目の白濁した「2番目の男」が現れたと通報があったことが明らかになる。

第11話考察

全裸の男は、女子中学生の攻撃に合い、あっけなく謝罪をした。しかし、この謝罪の言葉はおそらく逃亡中から口走っていたものであり、「女子中学生の攻撃」に対して行われたものではない可能性が高い。
では、男は「何に謝罪をしようと」していたのか?どうして、女子中学生が落としたバックをわざわざ持ってきたのか?

堀川晴生の証言から、「写真家の水野」を名乗る人物が犯人である可能性がきわめて高くなった。
水野は、ターゲットとなる「社会から排除されるべき人物」を探し出してマンホールの中の「施設」に送り込み、そこで新種のフィラリアを寄生させる。そして、時限付きの解除装置をしかけた上で放置し、フィラリアが脳の一部を食い荒らすのを待つ。
水野の目的はターゲットを殺すことではないので、彼らが勝手に動き出すのを止める必要も意志もないのだろう。
むしろ、彼らがどんどん外の世界に出ていって二次、三次感染が起こり、雨宮や美香のような被害者が多数生まれることを望んでいるのだ。

マンホール<上>第12話「証言」

全裸の男の名は田村雅樹、二十六歳、無職。高校卒業後はアニメーションの専門学校に通っていたというだけあって、取り調べ室で一心不乱に描いている絵は、なかなかのものだった。
田村は、マスクの男によってマンホール地下の施設に監禁され、フィラリアの仔虫がたっぷり入った目薬を刺されたという。
滝田は、この田村という男を覚えていた。
彼は、4年前にこの町で起きた幼女誘拐事件の犯人だった。事件は、被害者に外傷がなく無事に保護されたこと、年齢などを考慮に入れてあまり大きく報道されることはなかった。しかし、少女は事件のショックから口が利けなくなり、北海道に住む祖父の元へ移住したという。
事件はそれで終わらなかった。
連れ去り事件からしばらくして、祖父の元に3本のビデオテープが届く。それを再生してしまった祖父は、田村によって撮影された連れ去り事件の詳細を観てしまった。テープの送り主は田村であり、滝田の推理では「最愛の娘が陵辱される姿を見て恐れおののく家族を想像してマスターベーションにふけるのが楽しくて仕方がないんだろう」というものだった。
「こいつは人間のクズだな」と断言した溝口が取り調べ室に入る。
田村に対して、写真家を名乗る水野にやられたのかと質問したが、涙ながらに「分かりません」と答えた。
「何も分からない。僕がどうしてこんな目に」と言う田村に、溝口は「何、被害者面してやがる、ぶっ殺すぞ」と暴言を吐く。田村は失禁、溝口はやりきれなさのあまり、禁じていたタバコに手を出してしまう。

第12話考察

全裸の男が田村という小児性愛者の元誘拐犯であることが判明した。田村自信も堀川同様、水野の言葉を借りれば「この世に蔓延るクズ」であるという意見が大半を占めるだろう。
田村の行った少女への犯行、そしてその後に送りつけたビデオテープ。弱者に対して行われた陰湿で、無慈悲この上ない愚考には、滝田や溝口の怒りも最もであり、弁解の余地はない。
ここで一つ疑問なのは、犯人の水野は田村についてどうやって知り、ターゲットに選んだのかということだ。
事件事態のマスコミによる扱いが小さかった田村の事件は、それほど大きな注目を集めるものではなかったはずだ。それに、事件の詳細はもちろん、後に犯行の詳細を収めたビデオが送られたことも、おそらく一般にはほとんど知られていないことだろう。
だが、犯人は、それらすべてを知った上で田村をターゲットに選んでいると推測される。
では、その情報獲得のルートは何なのか?その点がまだはっきりしない。

フィラリアに感染した田村自身は、一般的なコミュニケーションには支障がないようだ。多分に感情的ではあるが、溝口との問答は一応成立している。しかし、記憶にあいまいな部分があるのは、フィラリアによる脳障害が原因か、それとも他に理由があるのかは分からない。
自分がどのようにしてマンホール内の「施設」に連れていかれたのかは覚えていないようだ。彼が現在どのような暮らしをしているのかは判然としないが、堀川同様「家族にやっかいばらいされた」可能性も否定できないだろう。

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