【小説感想】織田裕二・吉田洋の映画原作「僕の妻と結婚してください」

ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)

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余命半年の放送作家が妻の再婚相手を探す物語

テレビで映画の予告編を観て気になった。
普段、ほとんどスーツ姿で演じているところしか見ない織田裕二がチェックのシャツとチノパンで「ふつう」の格好。そしてかなりインパクトのあるタイトル「ボクの妻と結婚してください」と来たもんだ。

本作は、各種人気バラエティーを手がける人気放送作家である樋口卓治氏による小説を原作とした映画である。
正確には、過去に、舞台化され、NHKでも連続ドラマ化もされているのだが、そのときの主演はウッチャンナンチャンの白い方、こと内村光良氏だったそうな。

映画は2016年11月5日公開なので、この文章の執筆時点ではまだ未公開。これはあくまでも、「原作小説」に関する感想を述べた記事である。

「ボクの妻と結婚してください」のあらすじ

膵臓ガンで突然、余命6ヶ月の宣告を受けた人気放送作家の修治(45歳)が主人公。
彼は己を死を前にしても、放送作家としての「企画屋魂」を発揮して、「残される妻に最高の再婚相手を捜す」というミッションを遂行する。
家族は、専業主婦である妻・彩子(38歳)と息子・陽一郎(10歳)の二人。
彼らには病気のことも話さず、もちろん、妻の婚活を代わりにやっていることなど教えるはずもなく、修治は命をかけた企画に没頭していく。

修治は、放送作家としての腕は一流、人望もあり、人に好かれ、余命宣告されてもなおくじけることなく、自らが定めた目標に向かって突っ走る強靱なメンタルを持つ「スーパーマン」である。

余命宣告を受けた後、「妻の再婚相手を自ら探す」という行為自体、常識はずれのどんでもない行動であるが、修治の人物造形自体が「そんな奴いねえよ」という「完璧な人間」だ。

「余命宣告を受けた夫が愛する妻の再婚相手を探す」というストーリー自体は非常におもしろいものであるが、実際にこれをやったら、妻にとっては迷惑千万。「他にやることがあるだろう?」と怒られそうだ。
そもそも、それをやって妻が本当に喜ぶと確信してしまうところが、「この企画は絶対に視聴者にうけるに違いない」と盲信しているテレビマンそのものの発想のように思える。

妻の再婚相手を探すのは良いが、残されるのは妻だけではない。もう一人の家族である息子と、残された最後の時間を過ごしたいとは思わないのか?
修治の行動は、「家族のため」と言ういいわけの元に成り立っている「独りよがりのわがまま」でしかない。

修治は多くの「理解ある有能な知人たち」の力を借りて、あれよあれよといいう間に妻の再婚相手となる最適な人物を見つけだす。
もちろん、それが妻にバレた時には猛反発を受けるのだが、これまた「理解がありすぎるできた妻」の思いやりあふれる気遣いによって、修治の信念は成就される訳だが、その結末については本書、もしくは映画で確認していただきたい。

コメディとして考えれば、アイデアや再婚相手を探す過程については面白いが、本当に修治があっさりと死んでしまうこととのギャップが有りすぎて、「果たしてこれで本当に良かったのか?」と疑問に思ってしまう結末である。

「僕の妻と結婚してください」映画版への期待

ただ、スーツを着ていない織田裕二と今をときめく吉田洋が夫婦を演じる映画版は、なかなか期待値が高いので、映画版もぜひとも鑑賞したいと思っている。
もちろん、妻と二人で。

映画は「予告編が一番おもしろい」と良く言われるが、この作品の予告編も良く出来ている。


すべてを語らず、でもなんとなくドラマチックで、起こるべきことが推測できる。

涙もろい妻は、もしかしたらこの予告編で泣いてしまうかも知れない。

僕は涙の枯れた冷徹な男なので泣かないが。

小説版は、あまりにも飄々とした語りとストーリー展開のため、あまり感情の高ぶるシーンがない(あるけれど、高ぶらない)のだが、映画版はその辺りはしっかり演出されているだろうし、織田裕二、吉田羊、原田泰造と曲者がそろったメイン役者陣の演技にも注目である。

監督しているのが、名作「阪急電車 片道15分の奇跡」三宅喜重氏というのも注目ポイントでだろう。

あと、吉田羊のウエディングドレスも必見な模様。

僕の妻と結婚してください公式サイト

もし僕が修治の立場「余命半年」だったら

僕も愛する妻と一人息子との3人家族である。
修治と同じ、余命半年の立場になったら、どんなに道を間違っても「妻の再婚相手を探そう」などと思わないだろう。
病気と闘える可能性、生存の可能性がまったく絶たれてゼロになったとき、本当に「覚悟」ができるかは自信がない。
ただ、「もう人生で後悔はしたくない」と素直に思うだろう。
半年あればいろいろなことができるだろうが、やはり、家族との時間を多く持つことを願うだろう。
それと、

  • 読みたいマンガ、小説、観たい映画を全部観る。
  • 欧州に旅行して本場のフットボールを堪能する
  • 1冊で良いので本を出版してみたい

と、今のところそんなことしか思いつかない。

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